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2015年10月16日(金)

きょうの潮流

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 18日から始まるドラマ「下町ロケット」は町工場が開発したある技術をめぐり、さまざまな思惑が絡み合います。池井戸潤さんの同名小説が原作ですが、そこには困難に直面しながらも働く者の夢や希望、ものづくりに携わる矜持(きょうじ)が描かれています▼良質な製品や確かな技術、生活を豊かにし、夢を追いかける。そんな日本のものづくりを支えてきたのは働く人びとの誇りと情熱です。“ものづくりは人づくり”といわれてきたゆえんでしょう▼情熱は信用や信頼へとつながりますが、それを揺るがす事態が相次いでいます。施工不良で傾いた横浜の大型マンション。杭(くい)の一部が地盤の強い所まで届いていないために建物が傾斜。そのうえ、施工記録が虚偽のデータに書き換えられていました▼1年ほど前に住民が傾きを伝えましたが、業者は当初「東日本大震災の影響で問題はない」と対応しなかったといいます。杭工事を担当した旭化成建材は全国3000棟を調べると▼建物の免震ゴムの性能偽装が発覚したばかりの東洋ゴムは、船や電車に使う防振用でも改ざんがあったことを認めました。世界ではフォルクスワーゲン車の排ガス不正が大きな問題に。いずれも安心や安全にかかわる重大な偽りです▼一生の買い物をだまされたマンションの住民は「あなたたちが私たちに信用と建物を売って、私たちは信用して買ったんです」と怒ります。命や安全を軽んじるものづくり。働く場の誇りや情熱を奪う労働環境。それは社会の喪失を招きます。


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