「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2015年10月14日(水)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 立ち食いそば店で外国人5人が、そばや天丼を楽しそうに食べていました。1人が店員からしょうゆをもらうと、カウンターにある練りわさびの壺(つぼ)に注いでかきまぜてしまいました。「非常識なことを!」と一瞬思いましたが、悪気があるわけでもないでしょう。自分もあちこちで勘違いから非常識を働いているかもしれません▼その外国人の食べ方がまた面白い。天丼にわさびじょうゆをかけて、おいしそうに頬張ります。和食の常識からは外れるのでしょうが、自分にとっておいしい食べ方が最高です▼コラムニストの小田嶋隆氏によると、食べ物の話題は「たいていカドが立つ」そうです。○○を食べないと言えば「人生の半分を損してますよ」と説教されたり、「不毛な人生観の押し付け合い」になったり、「必ずや面倒くさい展開になる」▼何をどう食べるか、何がおいしくて、何がおいしくないのか。それは個人に任せるとして、日本の多彩な食文化が守られなければ、食をめぐる話題も成り立ちません▼「和食」は2013年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「無形文化遺産」に登録されました。日本政府による提案書は、和食が「重要な社会的役割を担っている」と指摘。必要な措置として、「伝統的地域食材の維持」「生産者の奨励」を明記しています▼環太平洋連携協定(TPP)の「大筋合意」は、伝統的食材と生産者を危機にさらすもの。日本政府は自ら世界に誇る無形文化遺産を壊すつもりなのでしょうか。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって