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2015年7月19日(日)

本当に廃案にするために

国会前抗議 渡辺治一橋大学名誉教授のアピール

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 17日の国会前でのSEALDs(シールズ=自由と民主主義のための学生緊急行動)の抗議行動で、渡辺治一橋大学名誉教授が行ったアピールの要旨を紹介します。


写真

(写真)訴える渡辺治一橋大学名誉教授=17日夜

 戦争法案、衆議院で強行採決されましたが、本当に廃案にするにはどうしたらいいか。

 みなさんには、国民の声も聴かない安倍政権のやり方で、戦争法案、強行採決されるんじゃないか。焦りもあるかもしれません。しかし、焦っているのは私たちより安倍政権です。安倍政権は私たちの運動の中で、二つの大きなミスを犯しました。

 一つは、国会の会期を8月初旬に終わらせるはずを、会期を95日も延長せざるを得なかった。私たちのたたかいの中で6月4日の憲法審査会で3人の憲法学者が違憲と言った。この中で、国会を8月初旬に閉じることはとてもできず、絶対安全を期すため、9月27日まで延ばさざるを得なかった。

 もう一つは、強行採決は、本当はしたくなかった。それをやれば国民がこの戦争法案をどう見るかわかっている。しかし、それをやらないと間に合わない状況をつくった。二つの誤算が安倍内閣を大きく縛っています。

8月に起きること

 なぜ8月に国会を閉じたかったのか。8月になると、戦争法案に加え三つの爆弾が出てきます。一つは、8月中旬に間違いなく川内原発の再稼働が行われます。安倍は、強い大企業本位の国をつくるため、どんなに国民の反対を受けても川内原発を再稼働したい。

 続いて8月の10日すぎには、安倍が執着している戦後70年談話があります。そこでは、戦前の日本の侵略戦争と植民地支配を絶対におわび、謝罪をしない。しかし中国や韓国だけではなく、私たち国民の中からも確実に反発が起こる。

 3番目は、辺野古の新基地について、前知事の埋め立て許可を拒否する決定を翁長沖縄県知事は8月にやると言っている。

 原発、戦後の歴史問題の修正、辺野古の新基地の強行。戦争法案がなくても安倍内閣の命を吹っ飛ばすような重大な課題です。これが8月に出てくる。国会の中で戦争法案とあわせ四つの爆弾を安倍は抱えています。私たちがたたかいを大きくし、四つの爆弾で安倍政権の命運を左右する。これが戦争法案をなくす最大の道です。

夏休み帰省したら

 私たち、君たちは何をやったらいいのか。毎週金曜日ここに来るのは前提です。でもそれだけでは不十分だ。集会が終わったら学園に帰って、1人でも多くの友だちに、戦争法案がいかに悪いかを話し、ここに連れてくる。余力があれば学習会、シンポジウムを開き、大学で戦争法案について議論する。僕らは喜んで行きます。学者の会、「九条の会」に声をかけてほしい。

 もう一つ。夏休みに、地域、郷里に帰るかもしれない。絶対に帰るべきだ。そして、必ず地域で起きている運動に参加してほしい。九条の会は全国に7500ある。10年以上頑張っています。最大の弱点は中高年で、おじさんおばさんが必死に頑張っている。だから君らは、地域に帰り、地域の取り組みに行き訴えてほしい。自分たちはこういうことを国会前でやっている。ともにたたかおうと。


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