2015年6月3日(水)
求人情報 民間に提供やめよ
高橋氏「派遣へ誘導の恐れ」
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日本共産党の高橋千鶴子議員は5月29日の衆院厚生労働委員会で、ハローワークに登録された求人情報・求職者情報を民間人材ビジネスに提供する問題についてとりあげ、「派遣労働に誘導する危険がある。やめるべきだ」と追及しました。
ハローワークの求人情報は、職業紹介事業者ら826団体に、3月の1カ月で新規求人の31%、15万8000件が提供されています。
高橋氏は「正社員の求人を、介在する派遣会社が派遣にすることはあってはならない」と指摘。生田正之厚労省職業安定局長は「派遣などへの転換の働きかけがあれば利用規約で提供を停止する」と答弁しました。
今年度中に始まる求職者情報の提供について生田局長は「求職者が希望する場合に提供する」と答えました。
高橋氏は「優良求人情報のお墨付きを与えて派遣労働に誘導することになってはならない」と批判。塩崎恭久厚労相は「派遣求人を含めてマッチングを進める」と述べました。
高橋氏は、情報提供が「日本再興戦略」に基づき民間人材ビジネスをいかにもうけさせるかという視点になっていると指摘。「求人求職という入り口で指導するハローワークの役割を無視し、民間への情報提供で生じる余剰人員をブラック企業対策などに回すとしているが、本末転倒だ。これが再興戦略で掲げる“世界で一番企業が活動しやすい国”だ」と批判しました。