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2015年6月2日(火)

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ポツダム宣言とはどんなもの?

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 党首討論(5月20日)で日本共産党の志位和夫委員長から追及されて安倍晋三首相が「つまびらかに承知をしていない」と発言し、問題となったポツダム宣言とはどのようなものですか。


日本の戦後政治の原点

 ポツダム宣言とは、第2次世界大戦末期の1945年7月26日、ドイツのポツダムで米英中の3国が日本に発した降服勧告です。

 宣言は全13項から成っており、第6項以下が日本への降伏条件となっています。

 第6項は「日本国国民を欺瞞(ぎまん)し、これをして世界征服の挙に出づるの過誤を犯さしめたる者の権力及び勢力」は永久に除去されるとしています。第8項では、米英中3国が対日戦争の目的を「日本国の侵略を制止しかつ罰するため」と述べたカイロ宣言(1943年)の条項の「履行」を求めています。

 このようにポツダム宣言は、日本の行った戦争の性格について「世界征服」「侵略」と明確に規定しました。その上で、日本の領土とすべき地域の指定(8項)、日本の軍隊の完全な武装解除と家庭への復帰(9項)、戦争犯罪人の処罰(10項)などを定めています。

 これに対して鈴木貫太郎首相は7月28日の記者会見で、宣言を「黙殺」し、「戦争完遂にまで邁進(まいしん)するのみ」と語りました。

 連合国は、これを宣言の拒否と受け取り、米国は8月6日に広島、同9日に長崎に原爆を投下。8日にはソ連が対日参戦しました(同時に宣言に参加)。ここに至って日本政府・軍部は8月14日、昭和天皇の出席の下に開いた御前会議で宣言受諾を決定。翌15日、天皇が「玉音」放送で国民にこれを伝えました。

 ポツダム宣言は、日本の戦後政治、民主化の原点となった文書です。それをきちんと読んでいないというのは、それだけで首相の資格がありません。

 (2015・6・2)


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