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2015年5月29日(金)

日歯連マネー不可解な流れ

自民 石井参院議員側から逆に9050万円

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 日本歯科医師会の政治団体「日本歯科医師連盟」(日歯連)の政治資金規正法違反事件で、迂回(うかい)献金を受け取っていた自民党の石井みどり参院議員の後援会が、逆に日歯連に計9050万円の「寄付」をするという不可解なカネの流れがあったことが本紙の調べでわかりました。


写真

(写真)日本歯科医師連盟がある日本歯科医師会館=東京都千代田区

 石井議員は、2007年の参院選比例区に日歯連の組織内候補として立候補、初当選しました。

 政治資金収支報告書によると、「石井みどり中央後援会」は、06年に日歯連から5000万円の寄付を受け取ったほか、47都道府県の歯科医師連盟から各100万円、計4700万円の寄付を受け取り、翌年の参院選に備えました。

 07〜09年にも、毎年5000万円、計1億5000万円の寄付を日歯連から受け取りました。いずれの年も日歯連からの寄付以外の収入は10万円未満です。

 10年の収支報告書によると、前年からの繰り越しが9070万1357円ありましたが、本年収入は2万1957円のみ。逆に、日歯連に5000万円を寄付しています。11年も本年収入は6747円だけですが、4050万円を日歯連に寄付、翌年への繰り越しは、わずか20万8104円となりました。

 日歯連は、民主党政権下の10年参院選比例区では、同党公認で西村正美氏を日歯連の組織内候補として擁立しました。「西村まさみ中央後援会」に直接5000万円、西村氏が支部長の「民主党参議院比例区第80総支部」をトンネルにして、5000万円の計1億円を寄付しています。

西村議員側に渡る?

 政治資金の一連の流れをみると、石井みどり中央後援会から“返還”を受けた5000万円が、西村議員側に渡った可能性があります。(図参照)

 石井議員は、13年参院選で再選し、石井みどり中央後援会が12年、13年とも4500万円の寄付を直接、日歯連から受け取っています。13年には、西村まさみ中央後援会を経由して5000万円を受け取り、今回の東京地検特捜部の家宅捜索となりました。

 自民党は、10年の西村氏を除いて、参院選のたびに日歯連の組織内候補を比例区に擁立するなど、密接な関係にあります。こうしたなかで、自民党の吉田幸弘前衆院議員への献金を記載していなかった政治資金規正法違反事件(04年)や、自民党橋本派(当時)への1億円ヤミ献金(04年)など金権事件が相次いでいます。 (藤沢忠明)

図

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