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2015年5月24日(日)

きょうの潮流

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 「海岸に近い、あんなに低い場所に原発が建っていたとは」。東京電力福島第1原発の敷地内を視察した日本共産党国会議員団らに同行した記者が、その第一印象を話していました▼そのはずです。丘陵を20メートル掘り下げて造られた原発です。その原発で原子炉建屋に比べて水が入りやすい建屋の地下にあった非常用ディーゼル発電機などが海水をかぶり、全交流電源を失い、炉心が溶ける事故に至りました▼想定を超える津波が来る可能性を知りながら、津波に脆弱(ぜいじゃく)な状態が放置されてきたことがさまざま指摘されています。国と東京電力に事故の法的責任を明らかにしようとする裁判を傍聴する機会がありました▼「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟です。原告は約4000人に上ります。国側の陳述に驚かされました。国には、敷地の高さを超える津波の対策で「東電に是正を求める規制権限はありませんでした」というものだったからです▼電力会社に対し、災害の発生を防止するために対策を取らせる立場にあるのが国のはず。責任逃れでしかありません。愛媛県の四国電力伊方(いかた)原発が新規制基準に「適合」という原子力規制委員会の審査書案が発表されました。安倍政権は審査を通った原発の再稼働を進める方針です▼裁判で原告団長が訴えていました。「国の方針は、多くの避難者が味わっている無数の苦悩が再び起きることへの恐れ、けた外れな被害になるかもしれぬことへの恐れを、一切顧みない蛮行と言わざるを得ません」


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