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2015年5月18日(月)

きょうの潮流

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 ことしの沖縄の梅雨入りは平年よりも遅れているそうです。青い空に肌をなでる風が心地よい。そんな初夏の季節を暗いガマの中で過ごした日々があります▼沖縄が戦場となったあの時。ひめゆり学徒隊だった島袋淑(よし)子さんは2カ月間も壕(ごう)に入りました。昼も夜もなくつづく負傷兵の手当て。暗闇の中に血やふん尿の臭いが充満します。下あごを吹き飛ばされた人、麻酔もなく手足を切断される人。叫び、うめき、死体…。そこは地獄でした▼惨禍は壕を出てからも。砲弾の中を逃げ惑い、目の前で仲間が次々と傷つき、倒れていく。死の彷徨(ほうこう)です。70年前、沖縄に刻まれた凄惨(せいさん)な体験。後にひめゆり平和祈念資料館の館長となった島袋さんは「戦争を知ってしまった私たちは二度とそれを許さないと誓った」。沖縄の原点です▼本土復帰を果たしてから43年目を迎えた今、原点に寄せる思いはさらに。戦後も重くのしかかってきた米軍基地の現状が何も変わらないからです▼翁長県知事は5・15の復帰記念日に「県民が望んだ形になっていない」と。いつまでも基地を押し付け、そのうえ新たにつくろうというのか。沖縄を虐げつづける米国や日本政府に対する怒りやいら立ちが、県民大会に結集しました▼「辺野古新基地ノー」「われわれは屈しない」。節目にあわせたように戦争法案を国会に提出した安倍政権にぶつけた、オール沖縄の万余の声。それは「沖縄の新たな海鳴り」(大会決議)に共鳴するオールジャパンのたたかいでもあります。


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