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2015年5月9日(土)

きょうの潮流

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 「喉の渇きに耐えかねて、爪のはがれた指先から出るウミを吸う」。作家の井上ひさしさんが広島で被爆した父と娘を描いた戯曲「父と暮せば」。それを書くために取材した手帳の一文です▼井上さんは被爆者の証言を“わたしたちの「聖書」”と表現していました。「聖書」の言葉を、丸みをおびた文字で一つ一つ書き込んだ手帳の写真が一冊の本の中に収められています▼いろんな人の願いが写真とともにつまったメッセージ&フォトブック『No Nukes ヒロシマ ナガサキ フクシマ』。企画や編集に携わった広島、長崎、福島の学生が本紙4日付に思いを語っています。「この本を通して地球上に核は必要なのかを多くの人に考えてほしい」▼被爆70年の今年も原水爆禁止国民平和大行進が出発しました。「なくそう核兵器! つなごう被爆者の願い」。ニューヨークの国連本部では核兵器をめぐる重要な会議の最中。現地での要請行動をはじめ、日本の草の根の運動が核廃絶を願う世界の運動を励ましています▼会議で演説した広島、長崎の市長は、安倍政権も固執している核抑止力への依存を「古い価値観」だと批判しました。そして、高齢の被爆者が多く訪米して声を上げていることに「彼らが生きているうちに核廃絶への道筋を示す責任がある」と▼核廃絶のとりくみには人類の希望がこめられています。ヒロシマ・ナガサキは「未来を生きる手がかり」。井上さんが残した言葉は、核のない世界をめざす人びとの思いです。


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