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2015年3月12日(木)

JR九州 民営化後最大規模 32駅無人化計画

安全・利便が悪化

衆院予算委・真島氏 実態示しただす

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写真

(写真)質問する真島省三議員=10日、衆院予算委分科会

 JR九州は14日のダイヤ改正時から、福岡県内を中心に国鉄の分割・民営化後では最大規模の32駅(1日当たり乗降数約5万人)を無人化しようとしています。日本共産党の真島省三議員は10日の衆院予算委員会の分科会で「安全、バリアフリー、利便性、治安の面で重大な懸念がある」とただしました。

駅の調査結果

 真島氏は、無人化される駅の調査結果などを詳しく紹介しました。

 【1日あたり4484人が乗降する香椎線宇美駅】駅周辺の線路と道路の間にフェンスがない。駅員さんも「無人化で安全が心配だ」といっている。

 【バリアフリー化が義務づけられている日田彦山線添田駅】駅舎とホームが約100メートル離れており、踏切を渡らなければいけない。ホームに上がるスロープは急斜面で、車いすでは大変。

 【筑豊本線の無人化対象駅】「明かりも人通りも少なく、駅員さんがいなくなると夜は怖い」「駅周辺には夜中にたむろしている者もいる。駅員がいるかいないかで、ずいぶん違う」などの声。

 真島氏は、こうした実態を示した上で、▽ワンマン運転で、危険な状態が放置された駅まで対象になっており、安全性が損なわれる▽障害者など介助が必要な人が自由に駅を利用できなくなり、バリアフリー化に逆行する▽定期券や特急券の購入もできなくなるなど、利便性が後退する▽人の目が届かなくなり、治安が悪化する―ことなどを指摘しました。

 国交省の藤田耕三鉄道局長は「できる限りサービスの水準を確保しながら無人化を進めるのが大事」との弁明に終始しました。

 真島氏は、無人化される駅名の公表は実施1週間前で、2月になっても福岡県にさえ知らせなかったことを指摘。地元地域自治会への説明は「たった5分」、配布しているチラシには「駅が無人になる」とは一言も書いていないなどの実態を示し、JR九州は十分な説明も行っていないと批判しました。さらに、首長が「利便性が低下するのははっきりしている」と無人化反対を表明していることを紹介し、JR九州を適切に指導するよう求めました。

 太田昭宏国交相は「大事なのは安全。利用者が困ることがないよう、よく調べて整理したい」とした上で、「(地元説明を)後押しする」と答えました。真島氏は「事故が起こってからでは遅い。無人化をいったんやめて、自治体や利用者とJR側との協議を実行するよう促すのが国の責任だ」と強調しました。


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