「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2015年1月29日(木)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 本紙の「党員の訃報欄」で、縁のあった人の名前を見つけるといろんな思いがわきおこります。取材で出会った人がいると、記事を読み直すこともあります▼先日87歳で亡くなった中里昭太郎さんを、山形県鶴岡市の自宅に訪ねたのは20年前。青春をかけて大学の自治を守る運動に立ち上がった1950年5月の「東北大学イールズ闘争」について3時間余、熱く語ってくれました▼イールズは、日本を占領下に置いたGHQ(連合国軍総司令部)の民間情報教育局顧問。49年から50年にかけて“共産主義的教授は大学から追放せよ”と各地で講演をし、東北大では共産主義を「狂犬」にたとえた講演を予定していました▼大学当局は秘密裏に講演の受け入れ準備を進めていましたが、動きをつかんだ学生たちは反対運動に立ち上がりました。講演を始めたイールズに「どういう資格で来たのか」と質問の口火を切ったのが、学生党組織のキャップだった中里さん。多数の学生の抗議によって講演を中止に追い込みました▼事件直後、中里さんが大阪の共産党の演説会で報告すると、会場から「抵抗」「抵抗」の大きな唱和が壇上に波のように押し寄せてきました。「たたかいが受け入れられている。あの感動が私の青春です」▼大学から不当な退学処分を受けました。最期まで取り消されませんでしたが、地域で民商と党の発展のため力を尽くしました。米占領軍に衝撃を与え、反帝、平和、自治を掲げた歴史的なたたかいを生涯の誇りとして。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって