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2015年1月25日(日)

きょうの潮流

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 「モヤシのようだな」。育ての親、宮城野親方(元幕内・竹葉山)が最初に白鵬を見たとき思ったそうです。62キロの少年が14年後、努力を重ね33回の優勝という前人未到の峰にたどり着きました▼土俵上での鋭い目、所作、取り口には「厳しさ」があふれます。一方、土俵を離れたときの柔和な表情にひきつけられます。「本当に優しい男ですよ」。親方も目を細めます▼横綱の26回目の誕生日。東日本大震災が日本を襲いました。頭をめぐったのは「相撲界ができることは何か」。力士会でも話し合い、被災地支援の先頭に立ちました。「東北地方はまだ寒いから、ちゃんこ鍋をふるまって、心と体を温めてもらいたい」。その思いを3カ月後に実現させ、支援は形を変え、いまも続きます▼社会に貢献したいとの思いはこれにとどまりません。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の子どもの文化行事に協力し、「ユネスコ・スポーツ・チャンピオン」に任命されています▼平和にたいする思いも強い。みずから「見ておきたい」と広島平和記念資料館に足を運んだ話を直接、聞いたことがあります。「爆弾一つであれだけの状況になってしまう。本当にとんでもないもの。世界が平和な世の中になることは本当に大事なことと確信しました」。真剣なまなざしに圧倒されました▼日本赤十字社に献血運搬車を寄贈し続けた大鵬さんの姿と重なります。共に自分に厳しい人だからこそ、心には真の優しさが宿る。そう思えて仕方ありません。


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