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2015年1月24日(土)

きょうの潮流

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 じりじりとした時間だけが過ぎていきます。過激組織「イスラム国」が一方的に区切った身代金の支払期限が経過。依然として、人質にとられた2人の日本人の安否は確認できていません▼拘束された後藤健二さんの母親は、記者会見で涙ながらに訴えました。「健二はイスラム国の敵ではありません。健二の命を救ってください」。後藤さんには赤ちゃんが生まれたばかりだったそうです▼覆面の男がナイフを突きつけ、後ろ手にひざまずかせる痛ましい映像。理不尽に命を脅かされる残酷な姿は、肉親や関係者はもとより、日本中を衝撃と憤りに包みました。あらゆる手だてを使って、一日も早い解放を望むばかりです▼首切り処刑や拷問、拉致した女性のレイプや奴隷制の復活―。こんな残虐で危険な組織が、なぜ勢力を拡大し、世界中の若者をひきつけるのか。もともと彼らは、イラク戦争やシリアの内戦につけこみ、両国にまたがる地域で支配をひろげてきました▼「独立国家」を名乗り、油田や発電所を略奪。制圧した地域では極端なイスラム教の解釈による統治・行政が進められているといいます。両国以外の外国人戦闘員は1万数千人、世界80カ国以上から参加しているとされています▼自国での偏見や差別、自分たちの手で「国」をつくるという宣伝や洗脳。「イスラム国」へと向かう若者の胸の内は一様ではないでしょう。しかし、誕生の背景や理由が何であっても、人の命をもてあそぶ組織に希望や未来がないことは確かです。


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