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2014年12月26日(金)

きょうの潮流

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 チャールズ・チャプリンが銀幕にデビューしてから、今年は100周年でした。各地で映画が上映され、笑いと涙、人間の怒りや悲しみ、今に通じる社会風刺にふれる機会になりました▼80本以上におよぶ作品。その中で主人公チャーリーが長い沈黙を破ったのが1940年の「独裁者」でした。コミカルに描きながら、ヒトラーの独裁政治を正面から批判。世界に向けて「失望してはならない」と呼びかけたラスト6分間の演説は、歴史に残る名シーンです▼人類の希望と人間愛をうたった映画が公開されてから70年余。いま日本では第3次安倍内閣が発足しています。「引き続きこの道をまっすぐに進んでいけと国民から力強く背中を押していただいた」と、安倍首相は自身の揺るがなさを強調しました▼民意をゆがめた選挙制度による虚構の多数。反対を明らかにした多くの有権者の後ろにも、批判や不安を胸に抱えた大勢が存在することを今回の選挙結果は示しているのに▼耳を傾けるといいながら、みずから信じ込む道に反する声は切り捨てる。これを独裁と言わずして、何と言おう。哲学者の高橋哲哉氏は雑誌『世界』1月号で安倍政権を「極右政権として『戦後レジーム』の破壊に突き進んでいる」▼いつの時代も、独裁者の出現は、国民を不幸に陥れ、社会進歩を後戻りさせてきました。チャプリンは色あせない、あの演説で訴えました。“独裁を排し、良識と自由のためにたたかおう”。そして「民主主義のために団結しよう」と。


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