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2014年12月17日(水)

殺人罪で米海兵隊員起訴 フィリピン

容疑者に出頭要求へ

いぜん米軍の管理下に

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 【ハノイ=松本眞志】フィリピン検察当局は15日、10月に起きたフィリピン人トランスジェンダー(性別移行者)女性殺害事件について、米海兵隊員ジョゼフ・スコット・ペンバートン容疑者(19)を殺人罪で起訴しました。


 事件は10月11日、フィリピン人のジェニファー・ロードさん(26)が首都マニラ近郊のオロンガポ市にあるホテルのトイレで遺体で発見され、従業員の証言などからペンバートン容疑者の名前が浮上。同容疑者はマニラにあるフィリピン軍基地内の米軍施設で拘束されました。

 米比間には訪問米軍地位協定の「身柄拘束規定」があるため、同容疑者は現在も米軍の管理下に置かれています。オロンガポ市裁判所は20日までに逮捕状を出し、同容疑者に収監命令を出すとみられています。

 比外務省のチャールズ・ホセ報道官は、今回の起訴について、「法がしっかりと守られるよう米側の完全な協力を期待する」と述べ、フィリピン司法の決定を尊重するよう米側に求めました。ロードさん側の弁護士も同容疑者を裁判所に出頭させるよう要求しています。

 事件後、フィリピン国内では、地位協定を見直すべきだとの声が高まり、協定の廃止を求める上下両院の合同決議案が議会に提出されました。

 今回の起訴が米比間の「同盟関係」に影響を及ぼし、地位協定の再交渉を進めるアキノ政権への圧力になるとの見方もあります。米紙クリスチャン・サイエンス・モニターは、「フィリピンでの殺人事件は、オバマの壮大な対アジア政策を複雑化する」と報じています。


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