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2014年11月27日(木)

水俣病 「非該当」者にも症状

熊本・鹿児島  「大検診」97%に確認

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 熊本、鹿児島両県にまたがる不知火(しらぬい)海沿岸地域に居住歴があり、水俣病の自覚症状を抱える447人の健康状態を調べた「水俣病大検診」(藤野糺=ただし=実行委員長・医師)の結果が26日公表され、受診者の97%に水俣病の症状を確認したことがわかりました。

 大検診は23、24の両日、熊本県水俣市、同県天草市、鹿児島県出水市の4会場で実施。受診者の年齢は42歳から93歳で、「水俣病特別措置法」に基づく救済の未申請者259人、指定地域外や生まれた年代で「非該当」とされ救済を拒まれた147人、その他41人で、うち434人が視野狭窄(きょうさく)や手足指の感覚障害などの症状で水俣病だと診断されました。

 水俣市で会見した藤野氏は「検診は水俣病の被害が指定地域外にも広がっているなどの実態を明らかにした。被害者の中には公的検診も受けられずに『非該当』にされた人もいる。潜在患者はまだ多数残されている」と述べました。

 水俣病不知火患者会の大石利生会長は「すべての被害者救済のためにも、周囲の目を気にして声をあげることをためらっている人たちにも検診を呼びかけたい」と話しました。

 同実行委員会は、水俣病の症状に苦しむ被害者を検診もせずに切り捨てた国・県の責任は重大と指摘。沿岸地域の環境・健康調査は本来、国や関係自治体の課題だとして、改めて調査の実施を要求するとしています。


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