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2014年11月21日(金)

きょうの潮流

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 先の赤旗まつりで、伊藤千代子ら戦前の4人の女性活動家の展示が感動をよびました。いずれも24歳の生涯でしたが、80年前の今日、宮城県北部の中新田(なかにいだ)警察署で亡くなった高橋とみ子も、24歳でした▼仙台市生まれで、1932年ごろには、プロレタリア美術家同盟やエスペランチスト同盟のメンバーでした。頬が赤いので仲間から「ルウ」(エスペラント語で赤)ちゃんと呼ばれ、親しまれていました▼仙台市内にあった製糸工場の女工たちに得意の洋裁などを教えながら、階級的な労働組合の組織化を進めていました。工場の過酷な働かせ方、環境に心を痛め、オルグ活動をしていました▼特高警察は34年10月に仙台で逮捕し、県内の留置所をたらい回しし、「自殺」と発表。しかし、「一言もしゃべらぬ女がいる。すごく強情なので、こうしてやった」と、言葉にできない拷問方法を、刑事が女性活動家に明かしていました。検視の医師の話で、拷問の跡があったことが分かったのは戦後です▼没後60年のとき、筆者が取材を始めたら使える写真のないことが分かりました。宮城県第二女子高を訪ね、卒業アルバムを窓側に置いて撮らせてもらいました。木々を背景にかがみ、ふっくらとした顔でした。「こころざしつつたふ(たお)れし少女(おとめ)よ 新しき光の中に置きて思はむ(わん)」。土屋文明が詠んだ歌と重なりました▼今年は16日に仙台の寺で墓前祭が行われました。総選挙を前に、社会変革をめざした高橋とみ子の遺志を引き継ごうと誓い合いました。


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