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2014年11月18日(火)

親族企業から物品購入 その中身は

西川農水相 公選法抵触の疑い

“浪人中”にカレーギフト代 ■ 当選当日に赤飯代

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 政党助成金を含む政治資金で親族企業2社から物品を購入していることが、国会でも取り上げられ、問題になっている西川公也(こうや)農水相(衆院栃木2区)。本紙は、西川氏が代表を務める「自民党栃木県第二選挙区支部」の2010〜12年の政治資金収支報告書にかかわる領収書を情報公開請求で入手、分析した結果、公職選挙法に抵触する疑いが浮上しました。(藤沢忠明)


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(写真)西川農水相の自宅敷地内にある親族企業。「カレーギフト代」や「砕石代」の支払いも=栃木県さくら市

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(写真)西川農水相が代表の政党支部の領収書。「カレーギフト」(右)、「赤飯おこわおむすび」

 同支部の収支報告書によると、西川氏のおいが社長を務め、西川氏も株主で、妻も実弟も取締役に名前を連ねる「新西建材工業」に対し、総額119万1986円、西川氏の政策秘書でもある長男が社長の「NA企画」には、計39万4800円をそれぞれ支出していました。

 両社とも西川氏の自宅に隣接する西川氏所有地にある文字通りの親族企業で、政治資金の還流、私物化が問われています。

 このうち、NA企画への支出。収支報告書では、「お土産代」「お歳暮」「お礼」という一般的な記載ですが、領収書をみると、19回の取引のうち、10年1月〜11年1月までの計17回、総額28万9800円が「カレーギフト代」でした。

 西川氏は、1996年10月の総選挙で初当選したものの、09年8月には落選、12年12月の総選挙でカムバックするまで“浪人中”でした。

 大量のカレーギフトが、選挙区内の有権者に贈られていたら、公職の候補者または候補者となろうとする者などの寄付を禁じた公職選挙法199条に抵触する可能性があります。

 親族企業ではありませんが、こんな支出も。

 領収書によると、前回総選挙の投開票当日の12年12月16日午後4時すぎ、栃木県日光市のコンビニで、1個130円の「赤飯おこわおむすび」を200個(2万6000円)購入。同じ日に「赤飯代」として、同県鹿沼市の二つの米穀店に3万円、1万3000円をそれぞれ支払っています。

 5回目の当選をはたしたその日に赤飯だけで、6万9000円の支出。当選のお祝いにかけつけた有権者にふるまわれたとすれば、茶菓程度を除く飲食物の提供を禁じた同法139条に触れる疑いがあります。

 このほか、公示(12月4日)直前の11月29日には、「西川こうや氏」が、ユニクロ氏家店から3万1920円の「衣類」を購入していました。

 新西建材工業への支出では、「砕石代」5万円(11年2月25日)という政治活動とどういう関係があるのか、わからないものもあります。

 本紙は、西川氏の事務所に以上の点について、明確な説明をするよう求めましたが、回答は寄せられませんでした。

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