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2014年11月12日(水)

きょうからASEAN首脳会議

南シナ海問題 行動規範策定へ協議

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 【ネピドー=松本眞志】東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が12日から2日間の日程でミャンマーの首都ネピドーで始まります。期間中に東アジアサミット(EAS)、ASEANプラス3(日中韓)、ASEAN・中国などの首脳会議も開催。ASEAN側は、領有権争いの続く南シナ海の安定に向けて、中国との間での「南シナ海行動規範(COC)」策定に向けた協議の進展を図りたい考えです。

国際法などの完全順守強調

 議長国ミャンマーのウー・アウン・リンASEAN担当局長は現地紙上で、ASEAN首脳会議の声明案は「南シナ海問題での懸念」「『イスラム国』武装民兵に対する非難」を含むと説明しました。

 南シナ海では今年5月にベトナムが主張する排他的経済水域(EEZ)内で中国が石油掘削装置を設置したことで両国間の緊張が激化。その後、中国が掘削装置を移転、両国高官が相互訪問し緊張緩和で合意しました。

 ベトナムのファム・クアン・ビン外務次官は本紙に対して、「国連海洋法条約などの国際法、南シナ海行動宣言(DOC)を完全に順守し、COC早期締結に向けた実質的交渉を促進する立場で臨む」と強調しました。

 8月のASEAN外相会議は、法的拘束力を持つCOC全体の締結を待たずに合意できた部分から「先行実施」する方法を追求することを決定。10月にはASEANと中国が、外務省・海洋警備当局間のホットライン開設に合意するなどの動きも出ています。

 一方、同海域で中国と領有権問題を抱えるフィリピンは、米軍部隊のローテーション展開を拡大する「新軍事協定」を米国と締結。こうした動きを中国は警戒の目で見ているとされます。

共同体を創設中心性の強化

 ベトナムのファム・クアン・ビン外務次官は本紙に、「2015年のASEAN共同体創設、共同体創設後の方向性、(アジア・太平洋地域の)域内枠組みにおけるASEANの中心性の強化、域外諸国との協力促進が焦点」と説明しました。

 フィリピンのクルーズ外務次官補は「共同体の下での地域統合を話し合う」(比紙インクワイアラー)と発言。米国、中国がそれぞれ自国主導の経済統合を進める中、ASEANの役割が問われるとの考えを示しました。


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