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2014年10月30日(木)

主張

政治資金疑惑続出

乱脈ぶり 政権の資格問われる

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 安倍晋三政権の閣僚の、「政治とカネ」などの疑惑があとを絶ちません。後援会の観劇会などをめぐる疑惑が指摘された小渕優子前経済産業相と選挙区の盆踊りで「うちわ」を配った松島みどり前法務相が辞任したあとも、後任の宮沢洋一経産相の東京電力株保有や外国人企業からの献金疑惑、有村治子女性活躍相の脱税企業からの献金などが発覚しています。塩崎恭久厚生労働相の秘書の「口利き」疑惑や江渡聡徳防衛相の収支報告書の訂正に加え、西川公也農林水産相や望月義夫環境相の疑惑も明らかになりました。任命権者の安倍首相の責任が免れない事態です。

辞任だけではすまない

 これほど多くの閣僚の政治資金をめぐる疑惑が相次ぐこと自体、異常です。小渕、松島両氏の辞任のあと政権の周辺では、第1次安倍政権のような閣僚の「辞任ドミノ」が繰り返されるのではないかとの指摘さえ広がっています。明らかになった疑惑はいずれも選挙区での「違法な寄付」や供応接待、選挙での買収、利益誘導、違法な献金、政治資金収支報告書の虚偽記載や不記載など重大なものばかりです。疑惑を指摘された閣僚が自ら事実を明らかにし、責任を明確にするとともに、政権としても態度を明らかにすることが求められるものです。

 閣僚を辞任した小渕、松島両氏は、疑惑に答えたわけでも、閣僚の辞任以外、自らの責任を明確にしたわけでもありません。小渕氏は政治資金でベビー用品を購入したなどの公私混同は否定しましたが、観劇会の収入と支出の報告が大幅に食い違っていたことは説明していません。小渕氏側が立て替えていれば「違法な寄付」や供応接待にも当たる重大問題です。選挙に絡めば買収になります。小渕氏側の負担が政党支部として受け取った政党交付金や企業献金、政治団体のパーティー券代などで賄われていればそれも問題です。小渕氏は会費を集めていたといいますが、それならそれでどこへ消えたのか。疑惑は広がるばかりです。

 松島氏は「うちわ」を配ったことを、「違法な寄付」だったと認めていません。ほおかむりは許されません。西川農水相の親族企業からの物品購入や望月環境相のイベントでの報告書の収支が食い違うという問題も、小渕氏らの疑惑と共通する面があります。こうした公私混同や「違法な寄付」が自民党ではまかり通っていたのか。疑惑の徹底究明が不可欠です。

 経産相に就任した宮沢氏が、東京電力の株を所有していた問題や、外国人株主が過半数の企業から違法な献金を受け取っていた問題は、経産相としての職務に関わるだけにあいまいにできない大問題です。宮沢氏は疑惑を解明し、責任を明らかにすべきです。

政治資金虚偽報告は重罪

 公職選挙法で「違法な寄付」は、「1年以上の禁錮又は30万円以下の罰金」です。買収は「3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金」です。政治家が自らの政治資金を正しく報告・公表し、政治活動が国民の「不断の監視と批判の下に行われるようにする」政治資金規正法に違反する虚偽記載は、「5年以下の禁錮又は100万円以下の罰金」という重罪です。

 国民を無視した政権の暴走を許さないためにも、閣僚の政治資金疑惑は徹底追及が不可欠です。


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