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2014年10月29日(水)

南シナ海問題 中越、平和解決で合意

高官会談 緊張緩和外交の流れ

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 中国の楊潔篪(ようけつち)国務委員とベトナムのファム・ビン・ミン副首相兼外相が27日、ハノイで会談し、南シナ海での領有権をめぐる両国間の紛争を平和的に解決することで一致しました。背景には、両国が話し合いを通じてつけた緊張緩和に向けた流れがありました。

 中国は今年5月、ベトナムが主張する南シナ海の排他的経済水域(EEZ)に石油掘削装置(リグ)を設置してベトナム側と対立。付近で操業中のベトナム漁船に中国船が衝突するなど、両国の間で一気に緊張が高まりました。

 両者の対立に変化が生じたのは、6月の楊氏のベトナム訪問。両国とも領有権の主張は譲りませんでしたが、外交的解決をめざすことで合意しました。7月に中国側はリグをEEZの外に移動させました。

 8月にはベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長の特使としてレ・ホン・アイン党書記局常務が中国を訪問。習近平国家主席と「大局的な政治解決」をめざすとしました。

 今回の会談の直前にも、グエン・タン・ズン越首相がイタリアのミラノで中国の李克強首相と会談。「困難な問題は後回しにして容易な問題を解決」することで合意しました。

 ベトナム外務省によると、今回の会談で楊氏とミン氏は「南シナ海での協力機構を実現する交渉促進のために、『中越海洋問題解決指針の基本原則協定』に基づいて、中越両共産党と両国高官の共通の理解を深めることに合意」しました。

 同協定は2011年10月の胡錦濤中国共産党総書記(当時)とチョン越共産党書記長の会談を受けて両国政府が調印。「南シナ海を平和・友好・協力の海とし、包括的・戦略的協力パートナーシップの発展、地域の平和と安定の維持に貢献する」と定めています。

 ミン氏は同協定とともに、両国指導者の共通の理解と国連海洋法条約や南シナ海行動宣言(DOC)に基づき、不一致点や紛争を解決するために平和的手段を用いることを優先すると述べました。

 (ハノイ=松本眞志)


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