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2014年10月26日(日)

小学1年 40人学級に戻す方針

財務省 児童らの願いに逆行

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 財務省は、公立小学校1年生に導入されている35人学級(学級編成基準)を2015年度から40人学級に戻す方針を固め、27日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)で報告する考えです。

 小学校では1年生に2011年度から35人学級を導入しました。2年生については毎年の予算措置で35人学級が行われています。全学年での速やかな実施が、児童や保護者、教職員の願いとなっています。

 これに対し財務省はいじめや不登校の目立った改善につながっていないなどとして、従来の40人学級に戻せば教職員を4000人減らせ、義務教育費国庫負担金(国庫負担分)約86億円を削減できると主張。そうすれば幼児教育の段階的無償化などに充てることができるといっています。

 日本の1学級あたりの児童生徒数は小学校で約28人、中学校で約33人となっています。経済協力開発機構(OECD)の各国平均(小学校約21人、中学校約23人)を上回り、最も多い国の一つとなっています。学級編成の基準はアメリカが24〜31人、イギリス30人、ドイツ24〜28人です。

 こうしたなか文科省は、新たに策定した教職員定数改善10カ年計画で3万1800人の定数改善を行うことを決め、初年度となる来年度の概算要求に2760人の定数改善を盛り込みました。35人学級を1年生以上に拡大していくことも可能になるとしています。

 この問題で下村博文文科相は24日、「教員は他国より多忙と感じており、教育環境の悪化にもつながる」とのべ、財務省の35人学級見直し方針を認めない考えを表明しました。いじめなどへの対応についても「現場感覚から言えば、きめ細かな指導という意味で35人学級の方が望ましい」と主張しました。


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