2014年10月25日(土)
将棋新人王戦
阿部四段、10代最後飾る
佐々木も持ち味生かす好勝負
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佐々木勇気五段(20)と阿部光瑠(こうる)四段(19)のフレッシュ対決となった第45期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負は互いの個性と持ち味が生かされた好勝負となりました。阿部四段が熱戦を制した最終第3局も終盤あざやかな寄せを決め、逆転優勝を果たしました。
開幕局では佐々木五段の研究手がさく裂して圧勝。第2局は力戦派の阿部四段が力を発揮して1勝1敗のタイに星を戻し、第3局を迎えました。
あらためて振り駒で阿部四段が先手番。戦型は第1局同様の横歩取りとなりました。
37手目▲3六歩と先手飛車の横利きが止まった瞬間に後手から△7五歩と仕掛け、角交換から△5四角と飛車取りに角を打って、一気に激しいたたかいが始まりました。
直後に飛車も交換になり、後手の先攻に先手がしのぐ展開。52手目△8八歩に対し▲7四歩と桂頭に歩をたたいて激しい攻め合い。その後めまぐるしく駒交換がおこなわれましたが、徐々に先手がペースをつかんだもようです。終盤、後手の猛攻をしのいで、最後は後手玉を即詰めに仕留めました。
敗れた佐々木五段は「三番勝負を勝ちきれなかったのは実力不足で仕方ない」と肩を落としつつも、「新人王戦に向けて勉強でき、自分の将棋を振り返るいい機会になった」と次への決意を語っていました。
「新人王を獲得できて素直にうれしい」。阿部四段の笑顔がはじけました。
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