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2014年10月15日(水)

モラレス氏圧勝 ボリビア

天然ガス国有化 利益7倍に

国民生活改善、極貧層は半減

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 ボリビア大統領選挙でモラレス氏が圧勝したことは、安定的な経済発展と国民生活の改善への広範な支持に裏付けられています。

 同大統領は2006年の1期目就任直後に主要資源である天然ガスを国有化し、輸出価格を引き上げました。生産に携わる外国企業の税金も引き上げましたが、投資実績に応じて事実上減税となる措置も実施。外資の投資意欲を維持する現実的な対応をとりました。

 人材確保という点でも、国営石油企業からの頭脳流出を待遇面で防ぐ措置をとるとともに、高度な専門知識を持つ人材の育成にも取り組み始めました。

 こうしたもとで、昨年のガス生産量は06年比で3倍、利益は7倍近い14億ドルになりました。

 政府は、歳入増を資源関連分野の工業化や農業、観光、建設などの各分野の発展、さらに社会政策の拡充に活用。就学援助金の拡張や妊産婦への補助、水道、電気など生活インフラの整備、拡充に取り組んできました。

 政権発足以来、極貧層は半分近い21%(12年)に減り、格差も縮小しました。13年までの8年間の経済成長は平均5%、今年は5・2%と予測されています。

 また、モラレス政権は、社会的に排除されることの多かった先住民の政治参加を促進しました。これは、野党も認める実績です。

 経済面での成果は、与党より野党勢力が優勢とされる東部サンタクルス県でも好感されています。モラレス氏は大統領選で、全国9県のうち同県を含む8県で首位でした。

 野党は根本的な対立軸を示せず、麻薬密輸問題や汚職の広がりなどを批判。これに共感しつつも、経済と生活向上の実績からモラレス氏に投票した人も少なくないとみられます。(松島良尚)


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