2014年10月15日(水)
香港抗議行動
警察がバリケード撤去
一部幹線道路開通 デモ隊「強制排除だ」
【香港=小林拓也】香港行政長官選挙の民主化を求める学生や市民の抗議行動が続いている香港で14日、警察が鉄柵などデモ隊のバリケードを撤去し、一部の幹線道路を開通させました。9月28日の占領開始以来、初めてです。
香港島最大の繁華街、銅鑼湾(コーズウェイベイ)で同日朝、幹線道路の片側車線が開通。昼には金鐘(アドミラルティー)の幹線道路も通行可能となりました。
警察は13日朝、バリケードの一部撤去を開始。デモ隊の一部が「強制排除だ」と抗議していました。
香港の梁振英長官は同日、訪問先の中国広東省広州市で記者団に、道路の占拠について、過去2週間にわたり市民生活や交通、経済に重大な影響を与えており「長く放置できない」と強調。長官選挙は全国人民代表大会(全人代)の決定に基づいて進めると改めて述べ、学生らが求める全人代決定の撤回に応じない姿勢を明確にしました。
政府本部前の幹線道路や繁華街の計3カ所で続いている学生や市民らの占拠は、週末より人数が減ったものの平日の13、14両日も継続。九竜地区の繁華街・旺角では、13日夜中に占拠反対派との大規模な小競り合いが発生しました。
座り込みをしていた42歳の男性は「平日の夜は人が少ないから、なるべくここに来ている。経済や生活に影響があるからと抗議行動を批判する人もいる。でも香港の未来のためにたたかおうと思っている」と語りました。