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2014年10月9日(木)

きょうの潮流

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 空や海、水―。青い色は気持ちを静め、心を穏やかにする効果があるそうです。実際、自殺やトラブルを防ごうと青色LEDの照明を設ける駅や踏切もあります▼身の回りの照明をはじめ、テレビやスマホ、信号機からスカイツリーまで。青色の開発によって光の三原色のLEDがそろい、私たちの生活は劇的に変わりました。長持ちで消費電力も少なく地球に優しい。「人類に最大の恩恵をもたらした発明」でした▼ノーベル物理学賞を受けた3氏が共通の思いを語っています。「はやりにとらわれず、自分のやりたいことをつづける」(赤崎勇さん)「何をやるかを自分で決めたら、必ずできると思い込む」(天野浩さん)「好きなことを見つけて、それにチャレンジしていく」(中村修二さん)▼赤崎さんは、青色LEDの材料に「未到の半導体」といわれた窒化ガリウムを用いました。しかし実現までの道のりは困難を極め、一時は「我ひとり荒野を行く」心境で研究をつづけたといいます(『青い光に魅せられて』)▼世界から「不屈の研究者」と評された赤崎さん。先駆者と師弟コンビを組み、「世の中の役に立ちたい」と粘り強く実験にとりくんできた天野さん。実用化に貢献した中村さんは「闘う科学者」で知られます▼その中村さんがいいます。「日本では性別や年齢などの差別によって、全員にチャンスがあるわけではない」。21世紀を照らす光の快挙を喜びながら、いまの研究者が置かれている環境の貧しさにも思いをはせたい。


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