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2014年9月30日(火)

同様の噴火 他の山でも

「観測体制十分でない」

火山予知連会長が会見

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 火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣(としつぐ)会長(東京大学名誉教授)らは28日、同日開かれた拡大幹事会後の記者会見で、噴火予知の難しさを改めて語りました。

 藤井会長は、「もともと今回起こった水蒸気爆発を予知するのは非常に難しい。突発的に起こることが多く、11日の地震が前兆なのかという保証もない。火山噴火予知に関するレベルはまだそんなもの」と述べました。また、「必ず予知できると考えないでもらいたい。今回のように前兆がほとんどないまま噴火することもある」とし、御嶽山以外でも同様の事態が起こる危険性を指摘しました。

 11日ごろに火山性地震が一時増加したものの、地殻変動が観測されないまま噴火に至ったことについて、「御嶽山では経験したことがないタイプの噴火」と指摘。観測体制について「傾斜計も1点しかなく、地震計も適切な位置に配置されているのか、必ずしも十分ではない」と述べ、もっと充実させる余地があると訴えました。

 気象庁が11〜16日に計3回、火山性地震が増えたとの解説情報を発表していますが、これが登山者に伝わっていなかった可能性があり、「発表の仕方に工夫があってもよかった」と述べました。

 一方、活火山への登山については、「登る以上は事故に遭う可能性がある。リスクがあることは考えていただきたい。それが困るなら、近づかないのが一つの手」と述べ、個人の判断によるとした上で、ヘルメットの重要性に言及しました。

 今回の噴火が1979年の噴火と同規模で比較的小さいのに、死傷者が多数出ていることついて、「天気がよく行楽シーズンで、多くの登山者が頂上付近にいたため被害が拡大した」と指摘。噴火の災害は規模によらず、人がたくさんいるところで噴火が起きれば大きな災害につながると述べました。


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