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2014年9月30日(火)

きょうの潮流

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 NHKの朝の顔、テレビ小説。新シリーズが始まりましたが、まだ頭の中を占めているのは「花子とアン」です。本欄でも何回かふれてきたドラマ。いま一度、振り返ってみたいものがあります。主人公・花子と人気を二分した腹心の友、蓮子のことです▼蓮子のモデルは歌人の柳原白蓮でした。81年の生涯で2度、自らの人生を変える大決断をします。意思をマスメディアを通じて公に示し、その通りにやり遂げました▼1度目は、社会運動に身を投じる学生と駆け落ちをはかったとき。石炭王だった夫への離縁状を新聞に発表します。政略結婚で「愛はなく妻としての価値を認められない」境遇をつづりました。1921年のことでした▼2度目は戦後、ラジオを通してでした。家族を得て、大切に育ててきた長男が戦死してしまいます。終戦の翌46年にNHKのラジオから、悲しみを胸に平和の訴えを発しました▼白蓮は作家・宮本百合子とも、「婦人民主新聞」紙上で交流しました(49年4月)。「いとしい我子を戦に死なせた」嘆きを平和のために生かしたいという白蓮に、百合子は「その願いを現実に」と応じています▼ドラマの脚本を手がけた中園ミホさんは、太平洋戦争に入っていくころの空気が「いまの時代に似ている」と語っていました。昨年、秘密保護法が成立。今年は、集団的自衛権の行使容認が閣議決定で強行されました。「もう二度と悲痛な思いをする母親を生み出してはなりません」。蓮子のセリフがいよいよ切実です。


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