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2014年9月11日(木)

きょうの潮流

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 カモメ舞う海沿いの道を迷い迷い、石巻魚市場の事務所にたどり着きました。屈指の魚市場は東日本大震災で甚大な被害を受け、事務所も仮設の小さな建物です▼震災後、仮設市場で運営していましたが、8月に新しい市場の一部が完成し、活気づいてきました。その忙しい最中に笑顔で迎えたくれた須能邦雄社長は、「ぜひ見ていってほしいものがあります」▼案内されたのは、先月から稼働した最新式の放射能検査機。魚介類を発泡容器に入れたままベルトコンベヤーに乗せて簡単に測定できます。1年前から魚を丸ごと測れる機種も導入していますが、どちらも東北大学研究チームとの共同開発で1台5000万円かかったそうです▼「安くない投資だが、まずは市場が安全・安心を示さないと水産業が復興できない」と須能社長。福島第1原発事故による放射能汚染の風評被害は、被災地復興の大きな妨げに。福島だけでなく宮城や岩手でも、深刻な問題です▼被災地の苦しみをよそに、各地で原発再稼働の動きが強まっています。その一つ、石巻市に隣接する女川町の東北電力女川原発の「PRセンター」を訪ねると、これでもかと言わんばかりに「安全」という文字があふれていました▼安倍政権が旗ふる方向には、被災者への思いは見えません。仮設住宅を回ると何人もが口にした言葉。「アベノミクスや原発再稼働を言う前に、被災地復興を優先して」。大震災から3年半、「被災者に心を寄せる」政治への転換を願う共同を広げたい。


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