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2014年9月7日(日)

きょうの潮流

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 「禾乃登(こくものすなわちみのる)」。七十二候の一つで、田に稲が実って穂をたらすころ。稲や穂の漢字につく「禾(のぎ)」は穀物の総称で、実が垂れ下がった姿を描いた象形文字でした▼めぐる季節とともに、大事に育ててきた稲を感謝の気持ちをもちながら刈り取る収穫の秋。機械化された今も、稲刈りは昔から日本の風土に根付いた原風景でしょう。最近は、その稲刈りをイベントにするところが増えています▼「田んぼアート」が有名な青森県の田舎館(いなかだて)村。今年も稲刈り体験ツアーを呼びかけています。昔ながらの手作業で田植えから稲刈りまで。米づくりや農業の楽しさを知ってもらおうと始まった「田んぼアート」も今年で22回を数えます▼7色10種類の稲を使った縦150メートル、横100メートルの水田の巨大な芸術。天守閣風な村役場の展望台からは繊細な絵画のような「富士山と羽衣伝説」が一望できます。一昨年から設けられた第2会場にはアニメ「サザエさん」の一家が愉快にかたどられていました▼デザインや設計、測量の専門家をはじめ、県内外の総勢1600人が参加する一大行事。むらおこしがきっかけとはいえ、地域の一体感や、大勢が力を合わせてつくり上げる達成感を学ぼうと、海外からも視察に訪れます▼いまや、各地にひろがる「田んぼアート」。伝統や文化を引き継ぎ、おとなから子どもまで、人びとがまとまって汗を流し、実りの秋を迎える。苦労を分かち合い、ともに喜ぶ美しい風景。禾は「和」にも通じます。


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