「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2014年9月6日(土)

沖縄 嘉手納基地ハリアー出火

県民 怒り噴出

“異常事態”「負担軽減」実態は逆

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 「一歩間違えれば大惨事」「異常事態だ」―。米空軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)で4日夕に発生した米海兵隊ハリアー戦闘攻撃機の出火事故。噴出した県民の怒りからは、3日に発足した第2次安倍改造内閣が柱に据えた「沖縄の基地負担軽減」が既に破綻ずみであることが浮き彫りとなっています。 (沖縄県・星野淳)


写真

(写真)出火事故を起こした米海兵隊AV8Bハリアー戦闘攻撃機=4日夕、米空軍嘉手納基地

 米海兵隊によると、ハリアー機は訓練飛行中、何らかのトラブルを示す警告灯が点灯したため、同基地に緊急着陸した際、急ブレーキによる急激な摩擦で機体が加熱し、出火したといいます。

危機感が募る

 同基地に隣接する東区の島袋俊雄自治会長(69)は「これまでに何度も墜落事故が起きてきた。いつ町民の頭上に落ちてきてもおかしくはない」と危機感を募らせます。さらに「政府は『負担軽減』を唱えるが、辺野古の新基地建設など実態はまったく逆だ」と怒りをあらわにしました。

 當山宏嘉手納町長は、今回の事故を「予防着陸で小規模な火災」とする米軍の説明に強い疑念を抱きます。「ハリアーは離陸後、住宅地上空を旋回し、わずか4分後に緊急着陸した。一歩間違えば住宅地に墜落する大惨事だ」「ハリアーは事故率も高く、1999年には同基地で離陸に失敗し炎上した前例がある。米軍の安全管理がどのように行われているのか大きな疑問を持たざるを得ない」

 8月27日には、嘉手納基地所属のF15C戦闘機の同型機が米バージニア州で墜落事故を起こし、町民の不安は強まるばかりです。

 嘉手納町議会の田仲康栄副議長(日本共産党)は語気を強めます。「8月中旬から米海兵隊・米空軍の外来機とF15の合同即応訓練が強行され、爆音をまき散らした。F15は墜落の4日後には訓練を再開し、緊急着陸・停止を繰り返している。米国が軍事優先で運用強化する中で、嘉手納基地は異常事態だ」

最も遅い時間

写真

(写真)普天間基地のオスプレイ=沖縄県宜野湾市

 そればかりではありません。1日には米海兵隊普天間基地(宜野湾市)所属のCH53E大型輸送ヘリの同型機がアフリカ北東部で墜落。5日にはMV22オスプレイ2機が午前0時を過ぎて訓練から帰還。午後10時以降の飛行を制限した日米間の騒音防止協定を逸脱し、2012年10月の配備以降、最も遅い訓練時間を記録しました。

 安倍政権が“鳴り物入り”で実施した普天間基地所属のKC130空中給油機15機の岩国基地(山口県)への移駐完了後も、2日後には普天間基地にとんぼ返りする始末。偽りの「負担軽減」が音を立てて崩れています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって