2014年8月30日(土)
ロ軍侵入に批判次々
ウクライナ 国連事務次長「国際法に違反」
ウクライナ東部にロシア軍部隊が国境を越え侵入したことが、次々と報道され、国連安保理など国際的な非難が相次ぎました。
北大西洋条約機構(NATO)は28日、東部で戦闘が続くウクライナ領内に1000人以上のロシア軍部隊が侵入しているとの見方を示しました。また、ウクライナ東部の親ロ派「ドネツク共和国」のザハルチェンコ首相(自称)も現役兵士を含む「義勇兵」3000〜4000人がウクライナ軍との戦闘に加わっているとロシア国営テレビのインタビューで語りました。
ウクライナのポロシェンコ大統領は同日、予定されていたトルコ訪問をキャンセルし、「ロシア軍がウクライナ領内に入った。事態は深刻だ」との緊急声明を出しました。
国連のフェルトマン事務次長は、ロシア軍による軍事介入を容認できないとの認識を示し「国際法にも国連憲章にも明確に違反する」と警告。
この事態を受けた国連安保理の緊急会合では、「ウクライナの独立、主権、領土保全の侵害だ」(リトアニア代表)「ウクライナ政府が承諾していないすべての外国軍のウクライナ撤退と侵略した者への法的裁きが必要だ」(チリ代表)など非難が相次ぎました。
ロシア代表はウクライナ国内でロシア義勇兵が活動していることは認める一方、「米国こそ主権国家への内政干渉をやめるべきだ」と述べました。