2014年8月28日(木)
広島土砂災害
“もう住めない 住居を”
公営住宅抽選に被災者殺到
広島市北部の豪雨災害を受け、同市は27日、家屋が全壊または半壊などで当面居住が困難な被災者に対し、公営住宅157戸を無償で6カ月間提供するための抽選を、安佐南区役所で行いました。申し込んだのは計284世帯。申し込みのなかった20戸などが残っており、今回漏れた人などに対する抽選は28日も実施されます。
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きょうも抽選
提供住宅は市営80戸と県営77戸。中には、希望が殺到し倍率が22倍になった物件もありました。入居期間の延長は「事情に応じて行うこともある」としています。
約50人の被災者らが静かに見守る中、職員が抽選機をガラガラと回し、当選番号を発表。手をたたいて当選を喜ぶ傍ら、外れた人は硬い表情で会場を去って行きました。
今回の公営住宅に加え、市は民間からの短期的な提供住宅約90戸(27日時点)を案内しており、民間住宅の借り上げも検討しています。
自宅周辺の道路が土砂で埋まって出入りできないという安佐南区八木3丁目の女性(62)は、希望した物件が全て外れました。市内の娘夫婦宅に夫と生活していますが「長居して娘たちの生活リズムを崩したくない。明日は当たるのか」と不安を口にしました。
避難所の市立梅林小学校で入居募集の張り紙を見ていた男性(66)は、自宅2階にも土砂が入りました。「もう住めない。明日の抽選に行くつもりです」と話していました。