2014年8月13日(水)
雨の中 御巣鷹で追悼 日航機墜落29年
空の安全願う
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大雨の中の追悼登山となりました。1985年に520人が犠牲となった日航ジャンボ機墜落事故から29年たった12日、事故現場の御巣鷹の尾根(群馬県上野村)では、遺族らが犠牲者を悼み、空の安全を願いました。
遺族らは朝から本降りの雨の中、傘やレインコートに身を包み、ぬかるんだ足元を慎重に確かめながら登山。登山道の一部が危険な状態となり、急きょ日航関係者らが土のうを積む場面もありました。
事故で弟の健(けん)くん=当時(9)=を失った美谷島真(みやじましん)さん(42)=東京都大田区=は、初めて1歳2カ月の長女を抱いて登り、健くんに報告しました。「『家族が増えたよー、元気でいるからねー』と。空の安全のため、航空会社は整備やパイロットの質といったものは絶対に削らず、確保してほしい」
父親=当時(50)=を亡くした女性(49)=神奈川県大和市=は、22歳の長男と登りました。「仕事も頑張り、家族も大切にしてくれる父でした。この雨で母も登山をあきらめましたが、高齢で気持ちがあっても登れない方が増えています。私たちがこうして登り続けることが警鐘になるのかなと。息子にも伝えています」