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2014年8月10日(日)

ASEAN外相会議

“緊張激化の行動自制を”

議長声明で協議が続く

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 【ネピドー=伊藤寿庸、松本眞志】当地で開催中の東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議は8日午後、全体会合を開き、2015年のASEAN共同体設立の問題や南シナ海問題、地域的な問題などが話し合われました。

 外相会議終了後に発表されるはずの「議長声明」は、最終的な文面について会議終了後も事務レベルの協議が続き、9日午後の時点でも発表されていません。

 焦点のひとつである南シナ海問題では、フィリピンが、紛争海域での緊張を高めるすべての行為を直ちに「凍結する」とともに、最終的に国際的な仲裁を仰ぐとの「3段階」案を提起。ベトナムのファム・ビン・ミン外相は、中国がベトナムの排他的経済水域(EEZ)と大陸棚に不法に石油掘削装置(リグ)を設置したことについて、「国際法の深刻な侵害であり、南シナ海行動宣言(DOC)に逆行する」などと厳しく批判しました。この問題をめぐっては、さまざまな意見が出されました。

 インドネシアのマルティ外相は会議後、「フィリピン案は自制を求めるDOCの精神と同じだが、南シナ海行動規範(COC)締結に向けた外交的進展と実際の状況の相違を一致させることが必要だ」と述べ、“緊張激化をもたらす行動の自制”をうたったDOCを順守することの重要性を強調。

 シンガポールのシャンムガム外相も、現地メディアに対して、「もっと深刻な事態も起こりかねない」という懸念を多くの国が共有していると指摘しつつ、「すでにASEAN内部には、COCの締結に向けて取り組むことについてコンセンサス(全会一致)が存在する。中国とも協議が進められてきた」と語り、フィリピン案には慎重な立場を示しました。


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