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2014年8月6日(水)

ガザ 72時間停戦入り

ハマス・イスラエル 恒久化で協議へ

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 【カイロ=小泉大介】パレスチナ自治区ガザを1カ月近くにわたり激しく攻撃してきたイスラエル軍と、徹底抗戦してきたイスラム武装抵抗組織ハマスは5日午前8時(日本時間同午後2時)、72時間の一時停戦に入りました。エジプト政府が4日に示した提案に同意したもの。同提案は、一時停戦中に双方の代表がエジプト政府の仲介で、恒久的な停戦合意に向けた協議をカイロで開始するとしています。

 ハマスはエジプト政府が7月14日に停戦案を提示した際、事前の相談がなかったことなどを理由に拒否しました。今回は、ハマスを含むパレスチナ各派が3日にカイロで停戦に向けた統一要求案をまとめ、4日にエジプト政府と協議していました。ハマスは同政府が要求の大方を認めたと理解し、一時停戦に同意したもようです。

 一方でイスラエル政府は、1日に国連などが提案した人道的一時停戦が破たんした際に「ハマスの責任」と非難し、停戦協議に応じない方針を示しました。しかし、ガザ地上侵攻の最大の目的だったイスラエルへの侵入用トンネルの破壊が完了したことや、国連学校まで標的にしたイスラエル軍の無差別爆撃が国際社会の厳しい非難を呼んだことを受けて、「方向転換」したとみられます。

 イスラエル軍は一時停戦入りを前後して、ガザに展開中の地上部隊をすべて境界線外に戻しました。

 今後の焦点は、72時間停戦の維持とともに、停戦恒久化に向けたイスラエル政府とハマスの協議の行方となりますが、同協議の難航は必至の状況です。

 パレスチナ側は統一要求案で、イスラエル軍のガザ完全撤退に加え、全検問所の開放を含むガザ封鎖の解除を強く求めています。これに対しイスラエル側は、「われわれの最重要課題はハマスの武装化を防ぐことだ」(政府報道官)としており、主張は真っ向から対立しています。

 7月8日にイスラエル軍がガザ攻撃を本格化させて以降、パレスチナ人死者は1867人、負傷者は約9500人で、大半が民間人。破壊された家屋は3000戸以上で、国連学校や親類の家などに避難したパレスチナ人は人口の4分の1以上の50万人近くに達しました。イスラエル側の死者は兵士64人、民間人3人です。


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