「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2014年7月29日(火)

ガザ 猛攻撃3週間「子ども失い眠れぬ夜…」

“人間の尊厳”私たちに

底つく食料・医薬品

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【カイロ=小泉大介】イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザにたいする猛攻撃は開始から3週間たった今も停戦実現の見通しが立たないまま、パレスチナ人の死者が1000人を超えて増え続けています。住民たちは27日、本紙の電話取材に対し、いわれなき攻撃で家族を失ったことへの怒り、そしてせつなさを訴えました。


 「最愛の子どもたちを失って以来、ほとんど眠れない夜が続いています」

 こう語るのは北部ガザ市シェジャイヤ地区に住む銀行員の男性、イスマイル・アルクドワさん(47)です。20日にイスラエル軍の同地区への猛爆で一度に70人が死亡した際、3人の子ども全員を失い、自身は妻と2人で国連が運営する学校に避難しました。

 「昨日の一時停戦を受け自宅に戻ってみましたが、あたり一帯が、がれきとなり、恐ろしい光景でした。着の身着のまま避難したので、必要な家財道具を持ち出そうと考えたのですが、破壊の激しさにそれもあきらめました。教えてください。パレスチナ人として生まれてきたことは罪なのでしょうか」

 ガザ市コザー地区の主婦、オム・モハメドさん(36)も「救急車まで砲撃されるなか、まさに命からがら家族と学校に避難した」といいます。

 やっとたどりついた学校では、小さな教室に20人以上が寝起きする生活で、食料や水の援助も、生きていくのにギリギリのレベル。「イスラエルは常に自分たちの自衛権を主張しますが、私たちには自衛するすべなど何もありません。でも私たちは動物ではありません。一人ひとりが尊厳を持った人間です」とモハメドさんは声を震わせました。

 ガザでは死者急増に加えて、負傷者も6000人を大きく超えており、医療環境や人道状況も深刻の度を増しています。

 ガザ市最大のシファ病院のヤセル・アルタタール院長は、「ここには子ども、女性、老人などの死傷者がひっきりなしに運ばれてくるため、病院スタッフに気の休まる時間はまったくありません。爆撃で一家20人が亡くなる事態まで起きているのです。負傷者は廊下などあらゆる場所にあふれている状態です。応急措置に必要な医薬品はほぼ底をつきました」と途方に暮れたようにいいました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって