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2014年7月25日(金)

少女の人権 守って 初の国際会議

女性の性器切除 1億3000万人、15歳未満で結婚 2億5000万人

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 ロンドンで22日、英政府と国連児童基金(ユニセフ)の共催で女性性器切除(FGM)と児童婚の根絶に関する初の国際会議「ガールサミット」が世界50カ国から500人を超える代表が参加して行われました。キャメロン英首相は、英国内でも行われているFGM根絶のために国内法強化などの対策を表明しました。

 FGMは、アフリカと中東で行われている女児の外性器の一部あるいは全部を切除する慣習。人権侵害であるとともに、女性の心身に長期的な影響を及ぼしています。ユニセフがサミットで公表した最新資料によると、FGMを受けた女性は29カ国で1億3000万人以上、15歳未満の女児3000万人がFGMの危険にさらされています。

 また、世界全体で現在20歳から24歳までの女性のうち7億人以上が18歳未満で結婚させられた経験を持っています。うち15歳未満で結婚させられた女性は2億5000万人。児童婚は、女性の成長に悪い影響を与え、妊娠・出産による妊産婦死亡の危険を高めています。

 英国では、1985年にFGMが犯罪となり、2003年には最高刑が禁錮14年となりました。同時に英国人が外国でFGMにかかわることも国外犯となりました。しかし、シティ大学ロンドンは22日の報告で、英イングランド、ウェールズ両地方への15〜49歳の移民女性約10万3000人、15歳未満の女児約1万人がFGMを受けていると推定しています。

 キャメロン首相は演説で、「FGMと児童婚の根絶は貧困根絶と疾病対策と同等の世界的な課題だ」と強調。教師と保健関係者に通報義務を課し、子どものFGM措置を防止しなかった親を訴追するなどの法を整備していくことを明らかにしました。

 女性が教育を受ける権利を訴え、イスラム武装勢力タリバンに銃撃されたパキスタンの少女マララ・ユスフザイさんもサミットに出席。「女児を学校に通わせることが、児童婚とFGMとたたかう最良の手段だ」と強調するとともに、「イスラム教が女性の教育と権限強化に反対していると考えるのは間違いだ」と訴えました。


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