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2014年7月21日(月)

ガザ 戦闘長期化・激化

避難民5万人超す

「民間・戦闘員区別せず攻撃」

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 【カイロ=小泉大介】国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は19日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの空爆や地上侵攻への恐れから住む家を離れるパレスチナ人が急増し、同日までに5万人を超えたと発表しました。戦闘の長期化・激化による死傷者の拡大に加え、避難民の増加と、その人道状況が深刻化しています。


 UNRWAの19日の声明によると、避難民はイスラエル軍の地上侵攻が始まった17日夜から急増し、18日から19日にかけて倍増しています。主に最も攻撃の激しい北部から、隣接するガザ市やさらに南の各地に移った人々で、UNRWAが運営する学校の教室などで身を寄せ合わすようにして生活しています。

 5万人超という規模は、2008年末から翌年初頭にかけてのイスラエル軍のガザ大規模攻撃で1400人以上が殺害された時に匹敵します。UNRWAは声明で、このまま避難民が増えつづければすぐにでも援助物資が尽きると強調。国際社会に対し6000万ドル(約60億円)の緊急財政支援を訴えました。

 北部ベイトラヒアからガザ市南部のザイトゥーン地区の学校に、夫と子ども5人と17日に避難してきた女性、オム・カリードさん(35)。本紙の電話取材に対し、自宅が爆撃を受け半壊したが、自身を含む家族はたまたま外出中だったため難を逃れたと語り、こうつづけました。

 「イスラエル軍は民間人と戦闘員をまったく区別しません。子どもの命を守るため避難してきましたが、ここでの生活も悲劇です。提供される食事は1日にツナ缶ひとつとパン2切れだけ。水不足もひどくてトイレもギリギリまで我慢しなければなりません。しかもここでさえ子どもたちは周りの爆撃の音におびえているのです」

 ガザは人口の約3分の2を難民やその子孫が占めており、人々はUNRWAなどの援助を頼って生活しています。今回のイスラエルの軍事侵攻により、ガザのパレスチナ人は2重の苦しみに見舞われています。


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