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2014年7月18日(金)

ガザ空爆 犠牲者さらに増加

ハマス エジプト政府と協議か

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 【カイロ=小泉大介】パレスチナ自治区ガザをめぐる停戦が不調に終わったのを受けてイスラエル軍は16日も同地への空爆を強化し、開始から9日間の死者は223人、負傷者は1600人以上に達しました。一方、エジプトの停戦案を「拒否」したイスラム武装抵抗組織ハマスは同日、新たな停戦案作成に向けた協議を同国政府と行ったもようです。

 イスラエル軍は16日も民家を標的にした空爆を継続。この日はガザの海岸で遊んでいた9歳から11歳までの少年4人が艦艇からの爆撃を受けて死亡する悲劇まで発生しました。イスラエル政府はこれまでに4万人の予備役兵の招集を決定していますが、同日、新たに8000人の追加招集を承認するなど、地上進攻に向けた準備も続けています。

 一方、ハマスは16日、エジプトが14日に示した停戦案を拒否する立場を同国政府に正式に伝えました。エジプトの停戦案は事前のハマス側との協議なしに作成されたとされ、報道によって初めて提示を知ったハマス幹部も存在するなど、入り口で大きな反発を買いました。

 ただ、イスラエル紙ハーレツが「よりよい停戦案のためなら大いに協議する」とのハマス幹部のコメントを伝えたように、新たな停戦案作成に向けた話し合いには前向きとみられます。パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハ幹部は、ハマス代表が16日、エジプトの首都カイロで同国政府と協議を行うことを明らかにしました。

 ハマスは停戦合意に、ガザの全検問所の開放を含む経済封鎖の完全解除や、この間イスラエルに逮捕されたすべてのパレスチナ人の釈放などが明記されることを求めています。

 今回のガザ空爆のきっかけは、6月にヨルダン川西岸のパレスチナ自治区でユダヤ人少年3人が誘拐・殺害されたことでした。イスラエル政府は証拠もなくハマスの犯行と断定し、同組織のメンバーなど数百人を逮捕。これ以降、ガザからイスラエルに対するロケット弾攻撃が頻発するようになりました。

 ガザ封鎖解除に関しては、2012年11月にガザで今回と同様の戦闘が発生した際にも停戦案をめぐってハマス側が強く要求しました。しかし停戦合意ではあいまいにされ、ガザはその後も「巨大な監獄」といわれる状況に置かれ続けてきた経過があります。


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