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2014年7月11日(金)

ガザ空爆 死者50人超

アッバス議長 イスラエルを非難

知人の家が爆撃…地獄のような状況

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 【カイロ=小泉大介】イスラエル軍は9日、パレスチナ自治区ガザに対する空爆を激化させ、本格的な軍事作戦が始まった8日以降の2日間のパレスチナ人死者は50人を超えました。ガザを拠点とするイスラム武装抵抗組織ハマスもイスラエルへのロケット弾攻撃を継続しています。


 イスラエルのネタニヤフ首相は9日の声明で、「われわれはハマスやガザの他のテロ組織に対する攻撃をさらに強化することを決定した」と表明。一方、パレスチナ自治政府のアッバス議長は同日の演説で「これはハマスに対する戦争ではなく、すべてのパレスチナ人を標的にしたものだ」と述べてイスラエル政府を強く非難しました。

 報道によれば、9日までにガザへの空爆は550回を数えました。イスラエル軍は、空爆の対象はハマスの拠点やロケット弾発射施設だと説明していますが、同地の病院当局は、8〜9日の死者は53人に達し、そのうち民間人は45人で、12人は子どもだとしました。負傷者は340人を超えました。

 ガザ北部ベイトハヌーンに住む主婦のオム・アクラムさん(33)は9日午後、本紙の取材に対し「数時間前に知人の家が爆撃され、母親と14歳の息子の2人が亡くなりました。いまも爆撃の音と救急車のサイレンがいたるところから聞こえてきます。まさに地獄のような状況です」と声を震わせました。

 一方、ハマス側は最長150キロまで届くとされる長距離ロケット弾を使用し、イスラエルの最大都市テルアビブやエルサレムなどに対する攻撃を継続。ロイター通信は、南部ディモナの原子炉も標的となっているとしました。イスラエル軍は迎撃ミサイル「アイアンドーム」で多くを撃ち落としているもようで、同国側に死者や重傷者は9日まで出ていません。

 アッバス議長はイスラエルと国交を持つエジプトの停戦仲介努力に期待を表明していますが、イスラエル政府は9日、具体的な動きはまだないとの見方を示しました。


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