2014年7月11日(金)
「再び土石流の不安」
長野・南木曽町
長野県南部、岐阜県境の町、南木曽(なぎそ)町三留野(みどの)地区では、1時間に70ミリの豪雨によって土石流が発生し、人的被害を含む大きな災害となっています。
土石流により、町道とJR中央線の橋が流失し、県道と国道は土砂で覆われ、木曽川まで巨石が押し出しています。被害の大きかった東町では全壊5棟、半壊5棟、一部破損4棟、床上浸水4棟、床下浸水6棟で、住宅被害24棟という状況です。家ごと流された家族では母親が2人の子どもを抱え、けがをしながらも助かったのですが、中学1年の長男は亡くなってしまいました。
避難所が学校、役場、集会所など5カ所に設置され、247人(午後2時現在)の住民が避難しています。
今後の雨の状況では避難者の数が増加する可能性があり、被災地周辺では水道が機能しなくなってきており、下水施設の維持も含めて水の問題が懸念され始めています。
また、高齢者が多いため、時間の経過に伴う疲れや発病なども心配され、保健師らによる避難所などの巡回が行われています。
住民は、今後の雨で再び土石流が発生しないか不安になって雨の降り方を見ています。
現在、幹線である国道19号の復旧工事が行われています。鉄道の復旧にはしばらくかかると考えられ、通勤や通学、また通院などの生活面での困難さだけでなく、これから観光シーズンを控えて、木曽路だけでなく県の観光全体への大きな影響も予想されます。
(坂本満・党南木曽町議)