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2014年7月6日(日)

骨太方針

高速道路 修繕より建設優先

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 安倍政権が決めた「骨太の方針」「日本再興戦略」では、国際競争力強化や防災などを口実に不要不急の大型公共事業を推し進める方針を示しています。

 (丹田智之)

 国土強靭(きょうじん)化基本計画では、地震・津波など大規模災害の発生による交通ネットワークの機能停止を理由に「高速道路ネットワーク・新幹線ネットワークの着実な整備を図る」と明記。全国1万4000キロにのぼる際限のない高速道路計画が全面復活しかねません。

 今年度予算では、東京・名古屋・大阪の三大都市圏環状道路や、空港・港湾への“アクセス道路”などの整備に1681億円を計上。三大都市圏環状道路は、「骨太の方針」にも「国際競争力を強化するインフラ」として明記され、過大な貨物需要を見込んだ「国際コンテナ戦略港湾」などと一体に進める方針です。

 “1メートル1億円”と批判される東京外郭環状道路(外環道)の建設費は、未着工の東名高速以南を除いても約4兆円。地下トンネル排気塔からの排出ガスによる住環境破壊が指摘されています。首都高速中央環状線でも、9・4キロの延伸に約3600億円もの巨費を投じる計画です。

 大阪市でも、堤防の中にトンネルを埋め込む形で建設する阪神高速淀川左岸線2期事業(総事業費1330億円)など安全性・採算性が疑問視される計画が進められています。

 一方で、首都高速1号羽田線など高度成長期に建設された高速道路では、鉄筋コンクリートの劣化による“ひび割れ”や路面陥没が発生。老朽化対策・更新には、約4兆円が必要とされています。

 ところが政府は、今後も新たな道路をつくり続けるため、無料化を15年先延ばし、修繕・更新にあてる法改定を強行しました。

 日本共産党は「新規建設の予算を大規模更新に回すべきだ」(穀田恵二衆院議員)と指摘。「既存の高速道路の老朽化対策や維持管理・更新こそ最優先に」(辰巳孝太郎参院議員)と求めています。


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