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2014年6月16日(月)

G77サミット開幕 資本主義の現状批判

ボリビア大統領 公正な新世界秩序を

大企業や富裕層に富集中、格差を拡大…

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 【サンタクルス(ボリビア)=菅原啓】南北格差解消や途上国間の協力をめざす77カ国グループ(G77、133カ国加盟)の創立50周年を記念するサミット(首脳会議)が14日、2日間の日程でボリビア東部のサンタクルスで開幕しました。議長国ボリビアのモラレス大統領は開会式で、大企業や一部の富裕層に富が集中し、格差を拡大させている世界の資本主義の現状を批判、公正な新世界秩序をつくることを呼び掛けました。


写真

(写真)G77サミット参加首脳と社会運動との集会に出席した(前列右から)ベネズエラのマドゥロ、エクアドルのコレア、ボリビアのモラレス各大統領、キューバのカストロ国家評議会議長=14日、サンタクルス(菅原啓撮影)

 モラレス氏は、世界の40%の富がわずか10カ国に集中し、米国の大企業経営者と労働者との収入格差が1920年の20倍から331倍に拡大したなどの数字を挙げ、世界規模の「不平等が拡大している」と現状を告発。富を集中させる資本主義のやり方が、金融、気候変動、エネルギーなど多岐にわたる危機を生み出していると批判しました。

 モラレス政権が新自由主義から脱却し、自然との調和をはかりながら、自主的な経済発展を遂げてきたことを紹介。「未来を変えることのできる賢明な唯一の建築者は各国の国民だ」と強調し、G77諸国に、公正な新世界秩序のために活動するよう訴えました。

 モラレス氏は▽自然と調和した総合的な開発▽すべての人々に人権としての基本サービスの保障▽新しい国際金融体制の構築▽途上国間の経済・科学技術協力の推進▽世界から飢餓の一掃▽干渉主義反対、国家主権の強化―など9項目を提案しました。

 開会式には国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長も出席。G77の活動を称賛し、2015年に達成期限を迎える国連ミレニアム開発目標の次の目標設定に向けて協力を要請しました。

 開会式を前に、サンタクルス市内ではG77参加の各国首脳とボリビアの市民団体、労組など社会運動との大衆集会が開かれました。


 77カ国グループ(G77) 1964年の国連貿易開発会議(UNCTAD)初会合に合わせ、アジア、アフリカ、ラテンアメリカの77の発展途上国が設立。67年、閣僚会議で活動規範となるアルジェリア憲章を採択。国連の枠組みの中で、途上国間の経済・技術協力の促進、開発・経済分野で加盟国の意見を調整し、先進諸国と交渉することを目的とします。現参加国は133カ国で国連加盟国の3分の2。


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