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2014年6月14日(土)

サッカーW杯

開幕戦 ブラジル白星

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 【サンパウロ=ワールドカップ(W杯)取材団】サッカーの第20回W杯ブラジル大会が12日、幕を開けました。サンパウロ・アリーナでの開幕戦では、1次リーグA組の地元ブラジルがクロアチアに3―1で逆転勝ちしました。ブラジルはエースのネイマール選手が2得点。西村雄一主審が、日本人として初めて開幕戦の笛を吹きました。

 ブラジルでのW杯開催は64年ぶり2度目。計32チームが参加し、7月13日の決勝まで熱戦を繰り広げます。

 5大会連続5度目の出場となる日本は、14日(日本時間15日)にレシフェでコートジボワールとの初戦を迎えます。

ブラジル発鼓動

大会が投げかけるもの

 激しい大歓声にスタジアムが揺れる―。いよいよ“サッカー王国”でのW杯が始まりました。

 キックオフ直前、一つのセレモニーがありました。センターサークルに沿って両選手が立ち並ぶ中、3人の子どもたちが歩みより、その中心で白いハトを飛ばす。未来とその平和を願うセレモニーだと感じました。

 W杯で選手たちは、全力でたたかう姿やプレーを通じ、あるいはその後の振る舞いによって、サッカーの魅力と価値を高める責務があります。その大きな柱の一つが、友情を育むことによって、平和のメッセージを発することです。

 開幕ゲーム後、ブラジルとクロアチアの選手たちが言葉を交わし、健闘をたたえ合う光景がありました。こうした姿が大会をより豊かなものにしてくれるのは間違いありません。

 今大会はまた、スポーツの国際大会のあり方に一石を投じています。

 「W杯の盛り上がりは、いつもの10分の1ぐらいだよ」。大会前、こんな市民の声を聞きました。

 W杯には1兆円を超える予算がつぎ込まれるなか、「W杯より医療、教育を」と呼びかけるデモが相次ぎました。今年に入ってのブラジルの世論調査では、W杯開催賛成が52%に対し、反対は38%。サッカー王国で、これは異常事態といってもいいものです。

 今回のW杯は、巨大化するスポーツの祭典にとって、民意を踏まえたあり方がいかに大切か。鋭く問題提起している気がします。

 昨年、デモへの共感を示していたブラジルのエース、ネイマール選手は大会前日に語りました。

 「やっとこの時が来た。国民といっしょに前へ進みたい。これはわれわれのW杯なんだ」

 この言葉にこめられた思いをかみしめつつ、大会が投げかけているものを見守っていきたい。

 (和泉民郎)


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