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2014年6月8日(日)

ノルマンディー作戦70周年式典 各国首脳が会談

ロシア・ウクライナ両大統領 衝突即時停止で一致

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 【パリ=島崎桂】ロシアのプーチン大統領とウクライナのポロシェンコ次期大統領が6日、フランス北部ノルマンディーの浜辺で開かれたノルマンディー上陸作戦70周年記念式典の機会に会談しました。両国首脳の会談は、3月のロシアによるクリミア半島の併合後初めてです。

 15分ほどの会談には、オランド仏大統領やメルケル独首相らも同席し、プーチン、ポロシェンコ両氏が握手する場面もあったといいます。両氏はウクライナ東部で続く同国軍と親ロシア派住民との衝突を即時停止することで一致しました。

 またポロシェンコ氏は会談後、記者団に対し、ロシアが近くウクライナに政府代表を派遣することで一致したと明らかにしました。両国代表の交渉は8日にも始まる見通しとの報道もあります。

 ロシアによるウクライナ新政権の承認は、危機打開に向けた重要な転機になるとみられています。キャメロン英首相も5日、プーチン氏に新政権の承認を求めていました。

 仏大統領府の関係者によると、今回の会談は数日前から準備していたもの。同関係者は現地メディアに対し、ウクライナでの停戦に向けた対話が「数日以内に」開かれると話しました。


米ロ首脳が会話

 【パリ=浅田信幸】6日のノルマンディー上陸作戦70周年記念式典への参列を機会に、オバマ米大統領とロシアのプーチン大統領が「10〜15分間」(米政府高官)言葉を交わしました。

 米紙などの報道によると、オバマ氏は「緊張緩和の実現は、ロシアがポロシェンコ次期大統領を正統な指導者と認め、東部の新ロシア派への支援や国境を越えた武器・物資の供給を停止することにかかっている」とプーチン氏に伝えました。

 一方、ロシアの報道によると両首脳は「暴力と敵対行為を至急に停止する必要性」を認めました。

 両国はともにこれが「公式の2国間会談ではない」としていますが、両首脳の直接接触は昨年9月のロシア・サンクトペテルブルクでの20カ国・地域(G20)首脳会議以来約9カ月ぶりで、ウクライナ危機発生後では初めてです。

 オバマ氏はこれまで対ロシア制裁を主導するなど、欧州と異なる強硬姿勢をとってきました。しかし、プーチン氏が5月末のウクライナ大統領選直前に「ウクライナ国民の意思を尊重する」と態度変更を示唆し、独仏英3カ国がプーチン氏との対話へ動く中、欧州と歩調を合わせた形です。


“ロシアは責任負うべきだ”

独ロ首脳会談

 【パリ=島崎桂】ドイツのメルケル首相は6日、ノルマンディー上陸作戦70周年記念式典を前に、ロシアのプーチン大統領と会談し、ウクライナの危機打開に向け「大きな責任」を負うよう求めました。

 独政府は声明で「国際的に認められた(ウクライナ)大統領選挙後は、とりわけウクライナ東部の安定化を達成するために時間を費やすべきだとの立場を伝えた。ロシアはこの問題で大きな責任を負うべきだ」と述べました。

 会談に参加したロシア政府報道官は「プーチン氏とメルケル氏は、ウクライナ危機を解決する方法の模索に専念した」と語りました。

 ドイツは欧米諸国の中でも、とりわけロシアとの経済関係が深く、天然ガス輸入の約3割をロシアに依存しています。ウクライナ危機への対応としてドイツを含む主要7カ国(G7)がロシアへの追加制裁を検討する中、会談では、ロシアの欧州・ウクライナ向けガス輸出についても話し合ったとみられます。


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