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2014年6月4日(水)

パレスチナに統一政権

ファタハ・ハマス 7年間の分裂解消へ

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 【ベイルート=小泉大介】パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハとイスラム武装抵抗組織ハマスは2日、ヨルダン川西岸ラマラで統一暫定政権(新パレスチナ自治政府)樹立で最終合意し、新政権閣僚は同日、アッバス自治政府議長(兼ファタハ議長)の前で宣誓を行いました。統一政権発足により、7年間にわたるパレスチナの分裂状態は解消される見込みとなりました。


 統一政権発足は、4月23日にファタハとハマスが結んだ合意にもとづくもの。首相にはファタハが主導した旧自治政府のハムダラ首相が就き、外相や財務相など主要閣僚も再任者が占めました。統一政権は今後半年をめどに自治政府議長・評議会(国会に相当)選挙を実施することが最大の任務となります。

 アッバス議長は2日、統一政権発足について「これでパレスチナ人の分断は終結した」と表明し、パレスチナ自治区ガザの「首相」を務めるハマスのハニヤ氏も「分裂を終わらせる歴史的なものだ」と歓迎しました。

 ハマスの統一政権参加に関しては、同組織が和平交渉の相手であるイスラエルの存在を認めていないことから、国際社会から懸念の声が上がっていました。これについてアッバス議長は、「統一政権は過去の合意をすべて順守する」と述べ、PLOとイスラエルが1993年に結んだ「オスロ合意」(両者による相互承認とパレスチナ暫定自治開始が柱)も含まれるとの立場を示しました。

 ファタハとハマスは前回評議会選挙(2006年)でのハマス圧勝後、治安権限などをめぐり対立が激化。ハマスが07年にガザを掌握して以来、パレスチナは自治政府が統治するヨルダン川西岸と、ハマスが実効支配するガザに分裂した状態に陥ってきました。

 ハマスが今回、ファタハに歩み寄った背景としては、ハマスの母体であるエジプトのイスラム主義組織・ムスリム同胞団出身のモルシ前大統領が昨年7月、軍により解任されたことがあると広く指摘されています。


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