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2014年5月28日(水)

きょうの潮流

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 昨年、世界で最も多くの外国人が訪れた都市はタイの首都バンコク。その「ほほ笑みの国」で、こわもての陸軍司令官がクーデターを強行、徹底的な「タクシン派つぶし」に乗り出しました。2001年から06年のクーデターで失脚するまで首相を務めたタクシン氏の勢力へのすさまじい敵意を感じます▼タクシン政権は低額医療制度、村落振興基金などを実施。伝統的に国王の専権事項だった「貧者への施し」を政府が奪った形となり、王党派の強い危機感を招いたといいます▼今回のクーデターで軍部は「タイ国は国王を元首とする民主政体をとる」との第2条を除き憲法停止を宣言しました。国王を頂点に高級官僚、軍上層部、旧来の財閥らが形成する支配層を守り抜こうという意思表示です▼クーデター直前にバンコクで開かれたタクシン派の集会で演壇に立ったのは、大学教授、農民代表、非政府組織(NGO)代表ら多様な人々。“庶民の政治参加を嫌悪する支配層への異議申し立て”を訴えました▼「私ら農民は難しい学問は分からないが、国民が政府を選ぶのが民主主義だということぐらいは知っている」。現地紙が伝えた参加者の声です▼国民の政治意識は06年とは違います。主要紙バンコク・ポストも社説でクーデター反対を公然と主張。軍部が「停止」した憲法69条は、違法な手段で政権を奪い取る行為に対して「平和的な方法をもって抵抗する権利」を明記しています。タイ各地で連日、反クーデター集会が続いています。


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