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2014年5月15日(木)

ウクライナ円卓会議開会へ

平和的解決向け「対話の第一歩」

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 【パリ=島崎桂】ウクライナの首都キエフで14日、緊張緩和に向け、欧州安保協力機構(OSCE)が提案した全国円卓会議が開催されます。ドネツク、ルガンスクの東部2州の親ロシア派武装勢力は、11日の住民投票をもとに分離・独立の動きを加速し緊張を増しています。これに対し、OSCEは「撃ち合いではなく、話し合いを」と主張して円卓会議を「対話による解決に向けた第一歩」になることを目指します。


 円卓会議には、暫定政権のヤツェニュク首相、複数の元大統領、今回の大統領選の全候補者、地方代表が参加。ドイツの海外向け公共放送ドイチェ・ウェレによると、ドネツク、ルガンスク両州の親ロ派武装勢力は不参加ですが、両州の有力国会議員が参加します。

 同会議は、親ロシア武装勢力の武装解除や25日に予定されているウクライナ大統領選挙の円滑な実施に向け、OSCEが提案したもの。OSCEのブルカルテル議長(スイス大統領)が提示した危機打開に向けた行程表((1)停戦(2)緊張緩和(3)国民対話(4)大統領選挙の実施)に沿って話し合いが行われます。

 ブルカルテル氏によると、円卓会議にはウクライナ暫定政権のほか、先のジュネーブ会議に参加した米国、欧州連合(EU)が賛同。ロシアも12日、プーチン大統領がブルカルテル氏との電話会談で(政府と親ロシア派の)直接対話に向けたOSCEの努力を支持すると表明しました。

 13日には、円卓会議を推進するため、ドイツのシュタインマイヤー外相がウクライナ入り。キエフでヤツェニュク首相や、地域に影響力を持つドネツク州の企業家アフメトフ氏と会談。親ロ派とウクライナ統一派の衝突で40人が死亡した南部オデッサも訪問し、対話を続けました。

 シュタインマイヤー外相は会見で「ウクライナの国民的対話実現に向けた努力を支持する」と強調。円卓会議の成功により「(親ロシア武装勢力に占拠された)官公庁舎を解放、違法な武装集団を武装解除できるよう望む」と訴えました。一方、同氏はこれまで、ウクライナ政府の武力鎮圧も間違いだと指摘してきました。


 欧州安全保障協力機構(OSCE) 北米、欧州、中央アジアの57カ国が加盟する地域安全保障機構。対立する国々も参加して信頼醸成を図り、軍事的側面だけでなく、軍事衝突を未然に回避するために経済、環境、人権、人道分野なども含んだ包括的な活動をしています。本部はウィーン。


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