2014年5月8日(木)
医療過疎に拍車
高橋議員が参考人に質問
7日の衆院厚生労働委員会で日本共産党の高橋ちづ子議員は、医療・介護総合法案について参考人に質問を行いました。
都道府県が病床再編の計画を策定することについて高橋氏は「入り口は医療機関の『自主的選択』だが、従わなければペナルティーがある。数だけで判断され病床削減につながらないか」と提起。日本医師会の中川俊男副会長は「病床の転換は強制されるものではない。ペナルティーは悪質な場合に限るという理解だ」と強調しました。
高橋氏は「地方では医師不足のために病棟を閉鎖している。そのまま病床を減らせば医療過疎に拍車をかける」と質問。埼玉県済生会栗橋病院の本田宏院長補佐は「埼玉では東京と比べて医師が1万人少ない。医師の絶対的不足を基盤にして地域偏在がある。現場の実情を正しく認識しないと正しく判断できない」と答えました。
高橋氏はまた、患者が同意すれば混合診療(保険外診療と保険診療の併用)を認める選択療養制度を政府の規制改革会議が打ち出しているのは「保険外診療を固定することになる」と質問しました。
中川氏は「『患者のニーズがある』というが、外国で承認されている薬が日本で承認されずに困っているという事例はほとんどない」と指摘。現行制度のもとで患者の不安は解消できるとし、「何よりも大事にしなければならないのは安全性と有効性だ」と強調しました。